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電動アシスト自転車

意外と難しい?Eバイク・電動アシスト自転車の変速選び

同じ自転車でも、電動アシストがあることでギア変速の使い方やコツが違うのがEバイク・電動アシスト自転車。今回は、どんな変速を選べば良いのかを、通常の自転車との違いや多段ギアのメリット・デメリットから見ていきましょう。

公開日: 2021.7.29

普通の自転車とはちょっと違うEバイク・電動アシスト自転車の変速事情

変則の概念が通常とは逆

通常の自転車であれば、

  1. 低速では軽いギア
  2. 中速〜高速では重いギア

を選ぶの通常です。

しかし、電動アシストがあるEバイク・電動アシスト自転車の場合は、日本の法令で「高速ほどアシストパワーを弱くする」という決まりがあるため、使い方が逆になります。

低速ほどパワーをアシストしてくれるので重いギアで速度を一気にあげて、アシストが弱くなるにつれて軽いギアに変えていく方が、電動アシストをフルで使えるギアチェンジになるわけです。

電動アシスト自転車で「電動アシストを最大化」する走り方

もちろん、バッテリーの減りは早くなってしまいますが、電動アシストの恩恵を受けて、快適に走るのであればこの方法がベストです。

Eバイク・電動アシスト自転車の変速はパターンは多くない

電動モーターでアシストするEバイク、電動アシスト自転車では、

  1. 変速なし
  2. 内装3段
  3. 外装6段
  4. 外装8段

あたりが主流です。概ね、シティサイクル寄りの変速で、ロードバイクやMTBのような外装24段、22段といった多段変速は、eロードなどの特殊なEバイクに限られます。

ですので、変速段数を選ぶための選択肢が少ない中で、自分のライドスタイルにあった変速数を選ぶことになります。

ギアによってどうアシストが違うのかを体験できない

Eバイク・電動アシスト自転車を何台も買うような方は少ないでしょうから、そもそも電動アシストの走り味がどんななのかを知らないと言う人が多いでしょう。

その上で、ギアが違うことでどう電動アシストが変わってくるのかを想定するのですから、ギア段数選びを難しいのは当たり前です。しかも、多段ギアのEバイク・電動アシスト自転車ほど値段が高くなるので失敗はできません。

ただし、最近は試乗会が多く開催されるようになったので、なるべく試乗会でいろんな車種に乗ってみましょう。できれば、坂道や平坦など、自分の走る道に近いところで試乗できるとベストです。

Eバイク・電動アシスト自転車に多段変速があるメリット

アシストパワーを調整できる

20km以上では電動アシストがほぼないくらいになるので、ちょっとした勾配でギアチェンジをしたほうが楽に走れますし、坂道をスイスイ登りたいなら、重めのギアを坂道の勾配に微調整していくと、本当に楽に走れます。これが、変速なしや変速効果が低い内装3段だと、勾配のある坂道では調整がしづらくなります。

特に、変速がない、車体が重いEバイク・電動アシスト自転車、もしくは子供を乗せてる場合(車重が30kgくらい重くなる)は、勾配がキツイ坂道ではそもそも登るのに必要なパワーが大きくなるため、アシストがあってもパワーが足りず、かなりペダルは重くなります。

そうした時に、変速が細かく調整できると厳しい坂道でもなんとか登ることができます。

バッテリー消費を節約できる

ギアチェンジでアシストを最大化する調整ができると言うことは、当然その逆もできます。

例えば、軽いギアで発進して、アシストが弱い状態でたくさんペダルを回して、アシストモードが弱くなる時速20kmまで言ったらギアを重くすれば、アシストはかなり弱くなって人力で走っている状態に限りなく近づくので、バッテリーの消費を抑えることができます。

Eバイク・電動アシスト自転車のバッテリーを長持ちさせる方法

こうした走り方は、平坦な道が長く続く場合や、バッテリーの残量が少ない時に使うと効果的です。

Eバイク・電動アシスト自転車に多段変速があるメリット

チェーン落ちした時に、工具がないと修理ができない

最近の自転車では少なくなってきているものの、多段ギアの自転車でチェーン落ちは0にすることはできないトラブルです。

普通の自転車ならチェーンが落ちたら手で戻せば良いのですが、Eバイク・電動アシスト自転車の場合は、チェーンはドライブユニットの中を通ることが多いため、ドライブユニットを開けないとチェーンが戻せません。

ドライブユニットの中を通るタイプの場合は、チェーン落ちしないような機構になっていることがほとんどですが、悪路を走ったりするとチェーン落ちがないとも言えません。

メンテナンスパーツが増える

Eバイク・電動アシスト自転車は、普通の自転車よりも構成パーツが多いため、どうしてもメンテナンスパーツが増えます。そこに多段ギアのパーツまで追加すると、メンテナンスパーツがさらに増えてしまいます。

特に、自転車のパーツにおいて変速周りは「うまくギアチェンジが出来ない」「異音がする」などトラブルが発生しやすい部分でもあるので、変速トラブルをなるべく無くしたいのであれば、内装3段の変速にしておくのが無難です。