電動アシスト自転車のバッテリーの寿命はどれくらい?
バッテリーで動作する電動アシスト自転車に乗ると、どうしても避けられないのがバッテリーの寿命。電動アシスト自転車のバッテリー寿命はどれくらいなのかを、国内大手メーカーで比較しました。
公開日: 2021.6.28
メーカーごとの公称値
パナソニック
パナソニックは、電動アシスト自転車のバッテリー寿命について下記のように明記しています。
- 2年以内で、
- 満充電回数700回以下で、
- 性能劣化50%以下
噛み砕いて解説すると、「毎日、満充電をしたとして2年でバッテリー性能が半分以上残る」ということでしょうか。この辺りを明記できるのは、バッテリーメーカーであるパナソニックが、バッテリー品質に自信がある証拠でしょう。
ヤマハ
ヤマハは電動アシスト自転車のバッテリー寿命について、HP上での公表はしていませんでした。
最新モデルである「PAS CITY-X(PA20CX)」の取扱説明書には下記のように記載されています。
バッテリー容量は、充放電を繰り返し(700~900サイクル)行うと、新品の時の約半分まで低下します。
概ね、パナソニックのバッテリーと同様です。
なお、バッテリー状態を確認したい場合は、バッテリー診断機設置店にて確認できるそうです。
ブリヂストン
ブリヂストンにも、電動アシスト自転車のバッテリー寿命について、HP上での公表はしていませんでした。
2020モデルのbikke GRI dd(BG0B40)だと、取扱説明書に下記のような説明があります。
電動アシスト自転車のバッテリーは、充電と放電が繰り返し(700~900サイクル※1)行われることで、新品のときに比較して約50%まで低下します。
こちらも、パナソニック、ヤマハのバッテリーと同様です。
メーカーごとの公称値を比較
メーカーごとの電動アシスト自転車のバッテリーの寿命を見てみましょう。
メーカー | 公称値 |
---|---|
パナソニック | 2年、満充電回数700回以下で劣化50%未満 |
ヤマハ | 満充電回数700~900回で約50%まで劣化 |
ブリヂストン | 満充電回数700~900回で約50%まで劣化 |
日本製のリチウムイオンバッテリーの場合、国内シェアはほとんどパナソニックが独占している状態なので、パナソニック製品以外でも、「日本製リチウムイオンバッテリー」とある場合は、ほとんどがパナソニック製と見て良いでしょう。
実際に、ヤマハのPASの電動アシスト自転車のバッテリーを分解した人が中身の型番を確認したところ、パナソニック(もしくは旧サンヨー)製のリチウムイオン電池だったという話もあります。
その意味では、日本メーカーの「日本製バッテリー搭載」電動アシスト自転車の場合は「満充電回数700~900回で50%ほど劣化」と覚えておけば良さそうです。
実際にどれくらい持つ?
700回を多いと見るか少ないと見るかは乗り方次第ですが、1週間に1回充電する場合、年間の充電回数は53回。経年劣化を考えなければ、700回というのは14年ほどの回数です。
実際にはリチウムイオンバッテリーは設計通りに劣化するわけでもなければ、保管状態やバッテリーの充電の仕方(残量が多いのに充電するなど)で変わってきますが、少なくとも2、3年で劣化するようなものでく、5年くらいは持つイメージでしょうか。
日本製じゃないバッテリーを搭載した電動アシスト自転車は?
ここ数年で、Eバイクなどの新しい電動アシスト自転車が形態が人気になっていることで、海外メーカーの電動アシスト自転車も日本で多く販売されるようになってきています。
海外メーカーの場合は、日本製のバッテリーを搭載していないケースがあり、バッテリーの品質は未知数です。中華メーカーの電動アシスト自転車の購入レビューには、
- バッテリーがすぐにへたった
- カタログスペック通りの距離を走れない
などのレビューが溢れているので、品質は高くないイメージです。
しかも、中華メーカーの電動アシスト自転車は、バッテリーのみの販売をしていなかったり、していたとしてもすぐに販売を打ち切ったりするので、購入するのはそれなりのリスクがあります。