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電動アシスト自転車

電動アシスト自転車で「電動アシストを最大化」する走り方

人間が自転車を漕ぐ力を電気の力でアシストしてくれる「電動アシスト自転車」。どんな状況だと「電動アシストを最大化」できるのか。走り方をまとめました。

公開日: 2021.2.12

電動アシスト自転車の仕組みを理解しよう

電動アシスト自転車は、自動車やバイクと違って、運転者がペダルを漕ぐ力に「電動の力をプラスするだけ」です。また、電動アシスト自転車のアシスト力は法令でパワー比率が決まっています。

速度人力・電動アシスト比率
10km/h未満1:2
10km/h以上24km/h未満1:2から線形逓減で0になる
24km/h以上1:0(アシストなし)

ちょっとわかりづらいですが、10km/h未満の場合は、運転者がペダルを漕いだパワーを電動アシストで2倍にしてくれ、10km/hからはアシストしてくれるパワーが落ちていって、24km/hで完全にアシストが停止するということです。

アシストが最大になる速度を維持して走ると一番ラク

電動アシスト自転車に乗っているとわかりますが、走り出しが一番アシストが効いています。ちょっと踏んだだけでスッと走り出すので「モーターが効いている」感があります。

これは、走り出しは当然10km/hですので、電動アシスト自転車のアシストの仕組み上、2倍のパワーになるためです。逆に言うと、理論上は、速度を10km/h未満に維持するとアシストが最大の状態を維持できるということでもあります。

電動アシスト自転車は平坦な道よりも坂道向け

しかし、電動アシスト自転車はアシストの力で走り出してすぐに中々の速度が出るため、10km/h未満で維持するのは平坦な道ではかなり難しいというのが現実です。走り出しでペダルを踏むとほぼ初速で10km/hに到達してしまうので、「ペダルを漕いで、速度が落ちたらまた漕いで」としない限り、アシスト最大状態を維持できません。

一方で、坂道の場合、勾配が大きいほど速度は出ませんので、10km/h前後のスピードになることが多くなります。ですので、坂道では無理に頑張らないで、時速10km/h前後のゆっくりスピードで登るのが、電動アシスト自転車では一番ラクに登れる方法になります。

スポーツタイプならeロードよりもeMTB

日本のEバイクでは、ロードバイクタイプのいわゆるeロードよりも、MTBタイプのeMTBの方が向いていると言われる理由も同じです。

ロードバイクは長い距離を高速で走る目的のスポーツ自転車です。つまり「高速域の時間が長い」ため日本の電動アシスト規制の場合、どうしても電動アシストが効いていない時間が長くなります。

一方で、MTBの場合、山道など急勾配な道を走るスポーツ自転車なので、急な上り坂でグッとアシストを聞かせて、登りきったら下りではアシストなしで走るという効率的な電動アシストが可能になります。


電動アシスト自転車で「電動アシストを最大化」する走り方をみてきました。

簡単に言えば、電動アシスト自転車でアシスト力を最大化して走るのであれば、なるべく遅い速度で走るしかありません。

車やバイクと違ってあくまで「アシストするだけ」だから免許もなしで乗れるのが電動アシスト自転車です。免許なしで乗れるということはそれだけ、危険な速度で走れないように規制されているということでもあります。