電動アシスト自転車のサイズは「車輪のサイズ」
電動アシスト自転車には、20インチ、26インチなど車体ごとに車体のサイズがありますが、これは基本的に車輪のサイズを表しています。
一般的なシティサイクルタイプ(いわゆるママチャリタイプ)の電動アシスト自転車は26インチ、小径車タイプは20インチ以下、子供乗せ自転車タイプは20インチが主流です。
大人であれば、一般的な自転車サイズであればどのサイズで乗車することができますが、それぞれ乗り心地や取り回しなどが異なるため、用途に合わせて選ぶのがベストです。
例外として、eロードバイクやeMTBなどのスポーツ自転車でいう「サイズ」は、車輪のサイズではなくフレームのサイズになります。これは、スポーツ自転車では同じ車輪サイズの自転車でも複数のサイズ展開が用意されており、ライダーの身長に合わせて最適なサイズを選ぶことで、最大パフォーマンスを発揮できるためです。
電動アシスト自転車のサイズが違うと何が違う?
サイズ | メリット | デメリット |
---|---|---|
大きいサイズ | 走りが楽で軽くなる 段差を乗り越えやすくなる | 車高が高いため倒れやすい 大回りになる |
小さいサイズ | 小回りが効き、取り回しがしやすい 重心が低く、倒れにくい | 進むのにたくさん漕ぐ必要がある 段差が乗り越えにくい |
大きいサイズの電動アシスト自転車のメリット・デメリット
26インチ以上の車輪が大きい電動アシスト自転車を選ぶと、
- 走りが楽で軽くなる
- 段差を乗り越えやすくなる
というメリットがあります。
車輪が大きいと、車輪が1回転して進む距離が長くなります。そのため、車輪が大きいほど、「少ないペダリングで遠くまで進むがことができる」ということになります。車輪が大きいと「慣性による安定性」や「タイヤの転がり抵抗が下がる」というメリットもあり、全体的に走りが軽くなります。また、車輪が大きいと段差に対して車輪が鈍角に突入するので、段差が乗り越えやすくなります。
一方で、車輪が大きいということはそれだけ車高が高くなるため、足つきが悪くなり倒れやすくなります。また、車輪が大きいと曲がる時の半径も大きくなるため、取り回しは大きくなります。
小さいサイズの電動アシスト自転車のメリット・デメリット
20インチなどの小さいサイズの電動アシスト自転車の場合、
- 小回りが効く
- 重心が低く、足つきが良いためバランスを取りやすい
というのが最大のメリットでしょう。
車輪が小さいと曲がる時の半径も小さくなるため、小回りが効きます。小径車タイプであれば、車輪が小さいことにより車体の全長も短くなるため、より取り回しがしやすくなります。
また、車輪が小さいと車高が下がるため、重心が低くなり、足つきが良くなります。バランスを崩してもすぐに足をつけるため、安心して乗ることができます。
一方で、デメリットもあります。
最大のデメリットは「進むためにたくさん漕ぐ必要がある」という点でしょう。ただ、この点は電動アシスト自転車であればギア比で調整をしてあるためそこまで気になりません。ただ、アシストが切れた時は、全く進まない自転車になること点に注意しましょう。
段差を乗り越えにくくなるという点も重要なポイント。syりんが小さいと段差に対して突入する車輪の半径が小さくなるため、タイヤに対して段差が鋭角に入ってしまいます。15cm以上の高さがある縁石などは気をつけて乗り越えないと転んでしまうので注意が必要です。
電動アシスト自転車のサイズの選び方
通勤・通学で使うなら26インチ以上がおすすめ
通勤・通学で電動アシスト自転車を使うなら、軽い力で進んである程度の段差も楽に乗り越えることができる26インチ以上のサイズがおすすめ。特に目的にまで距離がある通勤・通学をする場合は、サイズが小さいとたくさん漕ぐことになって到着するまでに体力を消耗してしまいます。サイズが大きいと、進みやすいので楽に長距離を走ることができます。
また、通勤・通学で日常的に使うのであれば、どこかでパンクをするリスクもあります。26インチサイズであれば、大抵の自転車屋さんでパンク修理をしてくれるので、万が一の時も安心です。
子供を乗せるなら20インチサイズがベスト
一方で、子供の送り向けなどで使う場合は「後ろ(もしくは前後に)10kg以上の重量が増える」状況で走ることになるので、ちょっとしたことで自転車を倒しやすくなります。
特に、前後に子供を乗せる場合は、大人の腰くらいの高さに20kg以上の重量があるため、ちょっとした傾きで自転車は簡単に横転します。当然ですが、乗っている子供たちもそのまま倒れてしまい、最悪の場合頭を強打するようなこともあり得ます。
こうした危険性があるため、子供を乗せるのであれば、車高が低く、重心が低い20インチサイズがおすすめ。特に力が弱い女性が子供を乗せる場合、車体30kg、子供20kg以上を支えなくてはならなくなるため、重心が低いのが絶対条件です。