どれを選べばいい?子供乗せ電動アシスト自転車と交通ルール
お子様がいる家庭では大活躍の子供乗せ電動アシスト自転車。意外と知られていませんが、自転車に子供を乗せるためには「子供乗せ規格」の自転車を交通ルールを守って乗る必要があります。
公開日: 2021.2.9
自転車は基本的には一人乗りです
日本の道路を自転車で走る際は、全ての自転車で道路交通法という法律が適用されます。その道路交通法で二人乗りが禁止されているため、自転車は一人乗りが原則です。
二輪又は三輪の自転車には、運転者以外の者を乗車させないこと。(道路交通法 57条2項)
ただし、例外が子供を乗せる場合です。
街中で走っている電動アシスト自転車を見ると子供乗せタイプが多いため「電動アシスト自転車 = 二人乗りOK」と勘違いしがちですが、子供だけの特権だと覚えておきましょう。
電動アシスト自転車で子供乗せが出来る条件とは?
どんな電動アシスト自転車でも子供乗せが出来るかというと、そういうわけではありません。電動アシスト自転車で子供乗せするには条件があります。
- 乗せる子供が6歳未満であること
- 基本は前もしくは後に一人だけ子供を乗せること
- 「幼児2人同乗用自転車」のみ前後に子供を乗せることが出来る
なお、運転者が抱っこ紐で子供を背負ったりおんぶしたりした場合も、子供を一人乗せているとカウントされるので、「前後で子供一人ずつ、抱っこ紐で一人の三人乗せ」は出来ません。
これらの「自転車の子供乗せのルール」は電動アシスト自転車に限らず、全ての自転車に適用されるので、電動アシスト自転車でなくても子供を一人乗せることが可能です(「幼児2人同乗用自転車」であれば二人)。
なぜ子供乗せ自転車に電動アシスト自転車が多いの?
自転車はペダルを踏んだ力を後輪に伝えて進む乗り物です。後輪が回転する時に、抵抗となる要因の一つが車体と乗車している人間の体重です。それらが軽ければ軽いほど少ない力で進むことが出来ます。
しかし、6才未満の子供とはいえ、前後に乗せると総重量は30kg近くなることがあり、ペダルを漕ぐのがとても重くなります。特に、前後に子供を乗せて坂道を登るのは、かなり筋力と体力が要ります。
そこで電動アシストを利用することで、男性よりも体格が小さい女性が子供を乗せて走っても、平地ではスイスイ、坂道でもラクラク登れるということで、子供乗せ自転車を選ぶ時に電動アシスト自転車が人気になりました。
子供乗せ自転車は電動アシスト自転車でないとダメ?
「軽くて便利」ということから、世の中の多くの子供乗せ自転車が電動アシスト自転車になっていますが、法令的には普通の自転車でも子供を一人乗せることが出来ますし、体力に自信がある方なら、電動アシスト自転車でなくても問題ありません。
また、子供乗せ電動アシスト自転車は車体重量自体が30kg近くあるモデルが多く、普段から自転車に乗っている人ならば、クロスバイクなどのスポーツバイクなどに子供を乗せた方が楽な場合もあります。