EV電動スクーターとEバイクどっちが良い?
似たような見た目と名前のEV電動スクーターとEバイク。実際に使うとしたらどっちが良いのか、それぞれのメリット・デメリットから使い方を比較してみました。
公開日: 2021.9.15
EV電動スクーターとEバイクの違い
最近はEV電動スクーターっぽいデザインのEバイクが増えてきているため、違いがわかりづらくなってきてますが、
- モーターだけで動く「フル電動」か?
- モーターはアシストするだけの「アシスト電動」か?
という点が明確な違いです。中には両方のモードを持っている場合もありますが、日本ではフル電動の機能を持っていた時点でEV電動スクーター、つまり原付バイク扱いになります。
EV電動スクーターのメリット・デメリット
EV電動スクーターのメリットは疲れない点でしょう。フル電動でモーターで進むので、バイクと同じでアクセスを回せば何もしなくても動きます。体力のない人でも制限速度の時速30kmまで軽々とスピードアップできます。
一方でEV電動スクーターのデメリットは走行可能距離。一般的なEV電動スクーターは、走行可能距離30km程度となっています。ホンダの新型EVシステムでは走行可能距離が72kmとなっていますが、こちらは業務用前提のため定価50万円と高額です。
しかもバッテリーなのでフル充電までも時間がかかるため、ガソリンのバイクのように「ガソリンステーションで給油したら、即走行再開」というわけにも行きません。先程のホンダの新型EVシステムの場合は、フル充電までは4時間かかります。
もう一つ大事な点が。EV電動スクーターは原付扱いなので免許必要や自賠責保険の加入、軽自動車税の納税が必要です。
Eバイクのメリット・デメリット
Eバイクのメリットはアシスト可能距離でしょう。最新のモデルならエコモード時のアシスト走行距離は100km超えが当たり前になってきました。体力に自信のある方なら、エコモードでも軽々100km走ることができるかもしれません。
しかもベースは自転車なので、アシストが切れても体力が続く限り、人力でどこまで走ることができます。
Eバイクは自転車なので、免許がなくても乗車が可能で、軽自動車税の納税義務などもありません。
また、バッテリーの充電時間はEV電動スクーターと同じ4時間程度かかるため、こちらは大きな違いがありません。
一方でEバイクのデメリットは「自分で漕ぐ必要がある」という点。あくまでアシストするだけなので、人間が漕がないとEバイクは1mも進みません。長い坂道など走行に力がいるところを走る場合は、運転者に体力がないと登りきれないこともあるかもしれません。
その意味では、Eバイクは「誰でも数十kmという長い距離を簡単に走れる乗り物」ではありません。
EV電動スクーターとEバイクを比較してみよう
EV電動スクーターとEバイクを比較してみましょう。
/ | EV電動スクーター | Eバイク |
---|---|---|
動力 | モーター | モーター |
エネルギー | 電気 | 電気 + 人力 |
走行パワー | モーター | モーター + 人力 |
走行に必要なもの | 免許・ヘルメットなど | 特になし |
走行可能距離 | 〜約30km | 約100km〜 |
充電時間 | 約3時間 | 約3時間 |
Eバイクは一部の動力を人力が担うことで、EV電動スクーターの苦手な長距離走行を可能しています。また、免許などが不要なため、誰でも気軽に乗ることができる点も大きな違いです。
バッテリーの充電時間は容量にもよりますが、基本的にはすぐに充電完了できるものではない点で一緒です。ただし、Eバイクは自転車として使えば走行を続けることは可能なので、万が一バッテリー切れになっても走行できるという安心感があります。
使い方に合わせて選ぼう
EV電動スクーターとEバイクどっちが良いかを見てきましたが、どちらも良いところがあるため、どういった使い方をしたいかで決めると良いでしょう。
例えば、通勤で使うにしても、スーツをビシッと決めて職場についたらそのまま仕事をしたいならEV電動スクーター一択です。電動アシスト自転車はどうしても汗をかいてしまいます。
一方で、普段使いもしつつ、遠出もしてみたいというならEバイクがオススメ。一回の充電で往復100kmも走れれば、十分ロングライドを楽しめるでしょう。
どちらも良い点があるので、自分にあった方を選んでみてください。